⑤小さく生まれた赤ちゃんのその後 – 油断が招いた私の早産体験談

⑤小さく生まれた赤ちゃんのその後 – 油断が招いた私の早産体験談

私の29週早産(帝王切開)の体験談を連載しています。

④早産児のリスク – 油断が招いた私の早産体験談の続きです。

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毎日保育器の前で様子見

徐々に体重が増加

毎日母乳を搾って冷凍したものを持って行き、時間の許す限り保育器の前で赤ちゃんの様子を見ていました。

看護師さんが毎日の様子をノートに書きこんでくれるので、そこに書かれた体重が徐々に増えていくのを見るのがとても楽しみでした。

だんだん一度に胃に入れらる母乳量も増えてくると、栄養状態も良くなるので点滴が外され、また、黄疸も徐々に出なくなってきたので、光線治療の回数も減っていきました。

段々呼吸が安定してくる

体重が増えて発達が進むと、サボりがちだった呼吸がだんだん安定してきます。

生後28日からたまに空気を送るマスクを外して呼吸の訓練をさせ始めたのですが、この時だけ赤ちゃんのすっぴんを見られるので、この時に面会が当たるとラッキーでした。

いかにも胎児然としていた子が、毎日ちょっとずつ赤ちゃんぽくなっていくのがとても嬉しかったです。

もちろん早産児の抱えるリスクについては常に頭にあるのですが、小さい赤ちゃんが必死に生きようとする力強い姿に、とても勇気づけられ、きっと大丈夫だと希望を持てるようになっていったのです。

マスクが外れると哺乳瓶の訓練

自発呼吸が安定してマスクが外れると、哺乳瓶の訓練が始めることができます。

母乳を吸いながら鼻で呼吸できないと哺乳瓶訓練はできないのですが、うちの子は生後50日、体重2440gの時に初めて哺乳瓶で母乳を飲みました。

意外とスムーズに、むせることなく飲み切ってくれました。

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ついにベビーベッドへ

生後55日、状態が安定してGCU(新生児治療回復室)に移ると機械類から解放され、

保育器から出てコットというベビーベッドに入れられました。

哺乳瓶で問題なく母乳が吸えるようになると、おっぱいから母乳を飲む訓練が始まります。

これまで管と哺乳瓶でしか母乳を飲んだことがないので、母親のおっぱいからスムーズに吸うことができない乳頭混乱という状態になっており、これにはとても苦労しました。

そして脳の検査ができる大きさになると、鎮静剤で眠らせてMRI検査を行いました。

この二か月ほど、ずっと脳に異常がないか心配し通しでしたので、結果が出るまでは生きた心地がしません。

数日後、病院に呼ばれて結果を聞かされました。

MRIの結果、脳室内に少量の出血の跡が見つかりましたが、何か影響を及ぼすものではありません。そのほかも異常はありませんので安心してください。

心の底から安堵した瞬間でした。

こんなにほっとしたのは妊娠初期以来初めてかもしれません。

思えばそれだけ長い間不安と緊張を抱えてきたんだな、と改めて実感しました。

その後の検査でも目や肺など身体のどこにも問題がなく、退院しても大丈夫だと先生が判断したため、大体本来の出産予定日のあたりに退院となりました。

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まとめ

実は現在、その子には知能障害と肢体不自由がありますが、これは別の後天的なもので早産が直接の原因ではありません。

生活はそれなりに大変ではありますが、子どもは大きく育って毎日元気に発達支援に通っています。

満面の笑顔で「かーちゃん!」と呼ばれる度に、手厚い治療を受けられて本当に良かったと思いますし、担当してくださった先生や看護師さん達にはとても感謝しています。

妊娠中にあんなに無理をしなければ、油断していなければ、子どもに苦しい思いをさせずに済んだのにという後悔は今でも消えません。

今妊娠している妊婦さん、特にお仕事をしている方や頑張り屋な性格の方には、無理をしすぎないように、自分は大丈夫と過信しすぎないように気を付けてもらいたいと思います。

どうか赤ちゃんと自分の体を第一に、お大事にしてくださいね。

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29週早産(帝王切開)の体験を連載しています(全5回)
著者:カンカン

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